【代表インタビュー】拡大を続ける事務所を束ねる所長・大堀優に直撃取材!
日本屈指のスピードで顧客数・スタッフ数ともに右肩上がりで成長しているスタートアップ会計事務所。
およそ50人のスタッフをまとめる所長・大堀優氏に、事務所の沿革から現在に至るまでの苦難、今後の展望など事細かにインタビュー。
“話しやすさNo.1”の会計事務所を掲げて奔走する大堀氏が求める理想の人材像とは?
会計業界、社労士業界に興味のある方へのメッセージが凝縮されたインタビューをお届けします。
Interview:室井健吾
何でもアリの創業期~現在までの沿革
ーーしばらくは“とにかく売上を上げてくれば何でも良い”という状態でしたね。
●まずはどのようにして現在に至ったのか、沿革をお聞かせください。
公にしているのは2015年に渋谷の道玄坂にあるビルからのスタートになっているんですけど、実はその前に幻の事務所があったんです。
●幻の事務所?
実はそのビルの契約が間に合わなくて最初の1ヶ月間だけ、道玄坂のとあるマンションのワンルームでスタートしました。
当時は男2人女2人の4人体制だったんですけど、それでも作業するスペースが全然ないくらい狭くて大変でしたね。
●1人暮らし用の部屋みたいな。
そこで1ヶ月間なんとかやりきって、元々契約する予定だったビルに移転しました。
移転してからも、しばらくは“とにかく売上を上げてくれば何でも良い”という状態でしたね。
今みたいにルールがあるわけでもなく、出社時間も適当で、当時の雰囲気はかなりユルかったです。月末の預金残高が10万円くらいになることもザラで(笑)。
それでもお客さんの数は順調に増えていったので、採用へと踏み出すことにしました。
●当時の採用状況はどんな感じでしたか?
創業期は欲しい人材がなかなか来なくて大変でした。
事務所の雰囲気がユルすぎて心配になったのか、面接に来た人が入社試験の問題を解いている途中で「やっぱりやめます…」と言って帰っちゃった人もいたり(笑)。
今考えても“入ってこんな事務所だったら嫌だな”という雰囲気でしたね。
●すごいですね(笑)。
それでもありがたいことにお客さんは増えていくので、こちらも採る人材を選んでいる余裕はなくて。
仕事を回すためだけに採用するみたいな時期もありました。
そんな時代を経てスタッフの数も増えていくと、今度は新宿三丁目のとあるビルに事務所を移転して、そこでさらに1年半くらいやった後、現在の事務所である「新宿通東洋ビル(旧:KN新宿ビル)」に移転してきました。
●4つ目でようやく現在の事務所にたどり着いた。
スタッフの数も今の事務所に移転した2018年の始めは20人くらいしかいかなかったんですけど、それから2年ほど経った今、現在のスタッフはおよそ50人になりました。
オフィスも増床して、別フロアには新たな会議室スペースもできるなど、順調に大きくなってきています。
内面性を重視した“6つの採用基準”の制定
ーー自分しか見えていない人よりも、全体を意識して動ける人が必要
●すごいスピードで成長していますね。
恐らくこの5~6年くらいでできた会計事務所の中では、全国でトップ3に入るくらいのスピード感なんじゃないかと思います。
他の会計事務所の先生にも「どうやっているんですか?」と訊かれるんですけど、順風満帆なように見えていても、実際に経営している側からすると、めちゃくちゃ大変なんですよ!
●ハハハ(笑)。お察しします。
一気にスタッフの人数が増えると、しっかりとルールを作って縛りをつける必要が出てきて。
それは良い意味での縛りなんですけど、創業当初のユルさに慣れていたスタッフは、それに耐えられなくて辞めていく人も出てきてしまって。
だから現在の環境でも同じ方向を向いてやっていけるようなメンバーを集めるために、6つの採用基準(※)を制定して募集を始めました。
●スキルよりも、内面を重視して採用を始めたんですね。
最初はスキルさえあれば誰でもOKという感じで採用していたんです。
でもこの業界は良い意味でも悪い意味でも、個人プレイでやってきている人が相対的に多くて。
それだと組織として協力しながら会社を大きくしていくという会社の方向性と合わないんですよ。
だから内面性を重視した採用基準を作ることにしました。
そうしたら、色んなことがうまくいくようになって、“みんなで協力して課題を解決していこう”という雰囲気になったんです。
●なるほど。具体的にはどのような人材が、今の事務所に合うと思いますか?
もちろんそれぞれの役割によって変わるので一概には言えないんですが、会社の方向性としては全体最適を意識できる人ですかね。
それを意識することで、結果的にお客さんへのサービスの質も良くなるし、会社の環境もより良くできるし、スタッフのお給料も上げられるということに繋がると思っています。
だから自分しか見えていない人よりも、全体を意識して動ける人が必要ですね。
あとは課題にぶつかったときに、不満を言って終わりの人と、“どうやったら解決できるんだろう”と意識する人がいたら、絶対に後者の方が良いです。
●全体を意識しながら、積極的に動ける人材が理想。
とは言っても、入社してすぐ全体を意識するのは難しいと思うので、経験が浅い人に関しては目の前の仕事に全力を尽くしてくれれば大丈夫です。
いずれ担当者として業務をバッチリこなせるようになってから、全体に目を向けるというステップを踏んでも遅くはありません。
●未経験の人でも積極的に採用していく方向ですか?
2017年末くらいから未経験の人も積極的に採用して育てていく方向になりました。
その理由の1つとして、マネージャー候補の人たちに育成しないといけない環境を与えたかったというのがあります。
未経験のスタッフと一緒に仕事をすることで、新たに見えてきた課題がたくさんあって。
自分の仕事だけではなく、スタッフに指示を出したり仕事の進捗を管理したり、色々なことを考えながら仕事をしないといけないから、目線が1つ上がるんですよ。
そういうことを経験しながら、お互いに成長してくれたら最高ですね。
●スタートアップ会計事務所に入社すると、どのようなスキルが身につきますか?
実務だと起業家をサポートするという側面があるので、会社設立に関することや資金調達もお客さんとイチからやっていくので、プレーヤーとして幅広くやるスキルは身につくと思います。
もちろん定年までずっと同じプレーヤーとしてやっていくのは厳しいと思うので、中には人の育成に特化する人もいれば、会社の効率化に特化する人もいたり、色んな人と切磋琢磨して業務を遂行するスキルは身につくんじゃないですかね。
あと、どんどん事業を拡大していく会計事務所ってあまりないので、そういう変化を経験できるという点でも貴重だと思います。
いずれは支店を出して、僕が新宿三丁目の事務所にいなくても仕事が回るようにしていきたいですね。
事業拡大と社会貢献
ーー「あそこの事務所に頼めばなんでもやってくれる」というワンストップのサービスが提供できるようにしたい
●支店を出すというお話も出ましたが、今後も事業を拡大していく一番の理由はなんですか?
それはこの事務所をやっている理由にも繋がるんですけど、会社が軌道に乗って大きくなってくると、“社会貢献しないといけない!”という気持ちが出てくるんですよ。
●社会貢献?
もちろん創業時は生き残るのに必死だったので、事業の拡大を考えることは一切なかったです。
でも数をこなしていくと、質の高いサービスをより多くのお客さんに届ければ、社会貢献に繋がるんじゃないかと思ったんですよね。
そしてそれを実現するには、拡大路線しかないと思ったんです。
●質の高いサービスを、多くのお客さんに届けたい。
別に小さい事務所を否定しているわけではないんですけど、“社会貢献”という目標のためには全国展開が必須だと思っていて。もちろんその過程では横の広がりも必要なんです。
2017年から社労士事務所も併設していますが、ゆくゆくは司法書士事務所、行政書士事務所、相続事務所と、どんどん広げていって、いずれは「あそこの事務所に頼めばなんでもやってくれる」というワンストップのサービスが提供できるようにしたいです。
もちろんそれを実現させるには常に儲かっているという前提が必要ですけどね。
でもそれができれば社内の環境を整備したり、お給料体系をもっと良くしたりと、スタッフへの貢献にも繋がるのかなとも思いますね。
これからの人材に期待すること
ーーなぜ失敗したのかを考えて次に活かしていくというトライ&エラーを繰り返していける人材が理想
●それでは、今この記事を読んで面接を受けに行こうかなと思っている人に、期待することはなんですか?
スキルがあるに越したことはないんですけど、スキルがあっても内面に問題がある人と、スキルはなくても周りと協力してやっていけそうな人だったら、絶対に後者を採りますね。
そうしないと組織が崩れてしまうんです。だからチャレンジ精神は、持っておいて欲しいですね。
●周りと協力しながらチャレンジ精神を発揮できる人。
そうですね。失敗を怖がって何もしないよりは、失敗をしながらでも成長してくれる人の方が良いと思っています。
失敗しないで縮こまったままだと、会社としては損失だと思うので。こちらとしても“失敗しても良い”というのを前提に教えているので、そこを汲んでちゃんとチャレンジしていける人が良いですね。
さらに失敗したら、なぜ失敗したのかを考えて次に活かしていくというトライ&エラーを繰り返していける人材が理想です。なぜならそういう人は絶対に成長するので。
●ミスしても受け入れてくれる環境も整っていますか?
むしろ、それしかないと思います(笑)。自分自身も物事を器用にこなせるタイプではないから、基本的に失敗しないと成功できないんですよ。税理士試験のときも1回落ちてから受かった科目が多かったので。
だから若いうちは、ちょっとした失敗だったらどんどん繰り返してもらって、その中で成長してもらったほうが絶対に良いかなと思います。会社に致命傷を負うような失敗だと困りますけど(笑)。
●最後にこの記事を読んでいる方にメッセージをお願いします。
まずは面接を受けに来てほしいですね。僕が経験した中だと、ウチはすごく良い意味で“会計事務所っぽくない会計事務所”だと思うんですよ。
まずはその雰囲気を面接で感じてもらいたいです。他の事務所と比べてもらうだけの価値が大いにあると思います。
●今はオフィスの雰囲気も良くなったことですし(笑)。
そうそう(笑)。それに今のオフィスも、何年後かにはもっと広いところに移転するかもしれないので。
そういう変化を経験しながら成長できる会計事務所なんて、ほぼないと思います。
まずはちょっと話がしてみたいので、ぜひ面接に来てください!
NEXT START
WITH YOU
新しい“スタート”をともに
弊所は2015年に設立し、設立前後の企業のスタートアップを中心に、
経営支援を行っています。 2017年には社労士部門を設立し、お客様に
税務・会計だけでなく、労務分野でもサービスを提供できる体制が整いました。
「今」ではなく「将来」に向け、成長していただける方!
平均年齢が若く、おしゃれな事務所で、夢や目標を一緒に実現しませんか?