【税務クロストーク】税務担当者×アシスタントのチームワークに迫る!
「ST場クロストーク企画」第3弾!
今回は税務部門の担当者とアシスタントによる対談を実施しました。
税務担当者の長崎朋彌さんは、物静かな印象ながら仕事を積極的に取りに行き、日々着実に経験を積んでいます。
税務アシスタントの齋藤さんは、海外在住経験を持つ明るいムードメーカーです。事前に送った想定質問に対して、回答をしっかり考えてきてくれる真面目な一面も。
長崎さんが横浜オフィスに異動するまで一緒に働いていたお二人の対談は、和気あいあいとした楽しい時間になりました!
税務担当者とアシスタントとして、どんな風に協力して業務にあたっていたのでしょうか?
Interview : ST場のベンチ
入社までの歩み
――「自分はこう働きたい」と伝えたら、スタートアップは受け入れてくれた(齋藤)
●まずはじめに、長崎さんの前職について聞かせてください。
長崎:新卒からずっと会計事務所で、スタートアップは3社目になります。
●会計業界に入ったきっかけは?
長崎:簿記の勉強が楽しかったことが大きいです。簿記に関する仕事で、資格を取って独立できる職業を調べた結果、働きながら税理士を目指そうと思いました。
●2社で経験を積んだ後、どんな経緯でスタートアップへ?
長崎:前職を辞めて家族の介護と勉強に励んでいましたが、新型コロナウイルスの流行で就職に焦りを感じ、転職活動を始めました。
●大変な状況での転職活動だったと思います。
長崎:当時は都内で働きたくて色々な事務所を受けましたが、通勤に片道2時間かかってしまうので、なかなか採用が決まりませんでした。そうした中でもスタートアップに採用してもらい、ご縁を感じて入社したんです。
●ありがとうございます。齋藤さんの前職について教えてください。
齋藤:最初は事業会社の本社で経理の仕事をしていました。その後トルコに渡って6年ほど過ごし、日本に帰国してスタートアップに入社したという流れです。会計業界はここが初めてですね。
●なぜこの業界に飛び込もうと思ったんですか?
齋藤:全然飛び込むつもりはありませんでした。長崎さんと真逆で、蕁麻疹を出しながら簿記を勉強していたんです(笑)。真面目過ぎる性格で、根を詰めて葛藤しながら働いた経験もあったので、数字の仕事には抵抗を感じていました。
●どうしてスタートアップへ?
帰国後に何しようかと考えていたら、前職の後輩が偶然、代表の大堀さんとお友達で。「友達の会計事務所*で、1ヶ月間限定で経理ができる人を募集しているんですけどやりませんか?」と連絡をもらったんです。1ヶ月限定ならと、リハビリがてらにトライしてみようと思いました。
*…現在は税理士法人。
●当初は1ヶ月限定だったはずが、いまや2年半近くも働かれています。
齋藤: 1ヶ月が終わる頃に、他のアシスタントの方が「もうちょっと働かない?」と誘ってくれました。当時はまだ帰国してからの人生設計ができていなかったし、年に数ヶ月間はトルコに滞在する生活をしたかったので難しいと思いましたね。でも「大堀さんに希望を伝えてみるから」と言ってくれたんです。
●すごいですね!
齋藤:「自分はこう働きたい」と伝えたら、スタートアップは受け入れてくれたので、大変感謝して働かせていただいています。
面接〜入社後
――自分から前のめりに行けば仕事をもらえたので、姿勢次第でチャンスがある(長崎)
●面接はどうでしたか?
長崎:僕がスタートアップ初のZoom面接だったみたいで、大堀さんと1対1でした。面接中に大堀さんが壮大なビジョンを語っていたことが印象深いです。面接は1回だけで、次の日に採用の連絡を頂きました。
●直ちに決まったんですね。
長崎:でも当時の僕はずっと介護をしていて、あまり人と話していなかったので、大堀さんに「コミュニケーションは大丈夫かな」と思われながら採用されたと聞きました。
齋藤:長崎さんの入社当時、あまりに静かなのでみんな心配していましたよ(笑)。休憩時間も勉強していると聞いて、お昼を誘うのも遠慮していたんです。いつも1人で同じファーストフード店に行っていたんでしょ?
長崎:そうです。おかげですごく太りました(笑)。通いすぎて最後はお店の匂いで気持ち悪くなっていましたね。
齋藤:この独特の不思議な感じが、最初は全く見えなかった(笑)。ただ大人しくて、ちょこんと座っている人という感じだったんです。
●入社当時は周りに心配されるほど静かだったんですね!そこからどのようにして、アシスタントさんが必要になるくらいまで担当件数を増やしていったんですか?
長崎:大人しそうだと思われつつも、先輩方には「早く担当をください」と言っていました。色々経験したくて入社したので、件数をこなしたかったんです。
●かっこいいですね!仕事はすぐに振ってもらえましたか?
長崎:最初は心配されていたのもあって、様子を見ながらくれました。今は32〜3社ほど担当しています。
齋藤:第一印象を覆しましたね。
長崎:はい。自分から前のめりに行けば仕事をもらえたので、姿勢次第でチャンスがあると思います。
●長崎さんは3社目ということですが、スタートアップの際立っているところはありますか?
長崎:会計業界特有のピリピリした空気がなく、働きやすさは常に感じています。何でも聞ける雰囲気で、ゆっくり成長できる環境ですね。教育のためのマニュアルや体制がもう少し整えば、未経験の人が最初に入る事務所として最適だと思います。
齋藤:うんうん。
●面接時に思い描いていたのと、入社されてからのギャップはありますか?
長崎:最初はすごく仕事ができる人たちの集まりというイメージがあり、やっていけるか不安だったんです。でもいざ入社してみたら、皆さん仕事はできるんですけどプレッシャーをかけてくる人がいなくて驚きました。のびのび働けるところが、いい意味でのギャップでしたね。
齋藤:たしかに物腰柔らかな人たちばかりで、日本で働くのが久々だった私も安心して業務できました。
長崎:ときにはピリッとした部分も必要だと思いますが、みんな穏やかで、怒る人がなかなかいないのはいいところですね。
一緒に仕事をすることについて
――相手の人となりを知って愛着を持てば、その人が大変そうなときに一緒に頑張ろうと思える(齋藤)
●それぞれの業務内容を教えてください。
長崎:申告書の作成や打ち合わせ、アシスタントさんにお願いした会計入力のチェックがメインです。お客様が会計入力した内容をチェックすることもあります。
齋藤:私は担当者のアシスタント業務です。月次の入力、申告書や契約書、届出書の作成、郵送などをしています。あとは担当者のご機嫌伺いと、みんなが元気かどうかのチェックです(笑)。
●いつもありがとうございます!齋藤さんみたいに周りをよく見て、声をかけてくれる人って貴重な存在だと思います。
齋藤:いえいえ。でも自分が大変なときに周りに助けを求められる人も、大変そうな人に気づいて動ける人も意外と少ないですよね。どうしても自分の内にこもった状態になりがちなので、みんながそういう余裕を少しずつでも持てたら、よりよくなると思います。
●長崎さんと齋藤さんは3〜4ヶ月一緒にお仕事されていたみたいですが、お互いの印象はどうですか?
齋藤:長崎さんは人に対してとても丁寧で、仕事をきちんと教えてくれます。例えば申告書の作成では、横についてもらってゼロから徹底的に教えてもらいました。フィードバックもくれるので、自分ができていない部分が分かりますし、上手くできたら褒めてくれるので、「やったー!」みたいな(笑)。伸ばすのが上手いと思います。
長崎:齋藤さんはかなりきっちりしているイメージですね。教えたことを一から十までメモするんですよ。独自のマニュアルを作って、勤務外でも整えているらしいです。
齋藤:一言一句逃さないつもりで聞いています。情報を整理しながら改めてまとめることで、自分の中に落とし込むことができるし、自分用のマニュアルを誰かに役立ててもらえる場合もありますしね。
●何がきっかけで、一緒に仕事をするようになったんですか?
長崎:僕がアシスタントさんを必要とする売上に達したとき、ついてくれるアシスタントさんが誰もいない状況でした。齋藤さんにお願いはしましたが、他の担当者の仕事が中心だったので、結局できずに返ってくることが多かったんです。それで齋藤さんの方から上申していただいて、僕の仕事をしてもらうようになりました。
齋藤:それまでの仕事は、もうしっかり身についたという自覚があったんです。なので「それは他の人にやってもらいたい。自分は新しく長崎さんのアシスタントをしたほうが成長できる」と伝えました。専属になってから、長崎さんはすごく仕事を教えてくれましたね。私が成長すれば、その分自分に返ってくることをご存知なんだなと。
長崎:そうですね(笑)。
●長崎さんは教えるときに、どんなことを意識していますか?
長崎:知識が浅い人にも伝わるように説明することです。あとは短時間では覚えられないことが多いので、時間を多めにとって教えることも意識しています。
齋藤:一日中つきっきりで説明してくれました。教えることを大事にしてくれたので応えたいと思ったし、やりがいもありましたね。感謝しています。
●コミュニケーションのとり方で意識したことはありますか?
齋藤:私は長崎さんが出社してから、15分は話しかけないことです(笑)。
●まだ温まっていないからですか?
齋藤:はい。長崎さんのペースもあると思うので、聞かずにできることをやったりしながら15分待って「そろそろ温まったかな」と。
●真冬のエンジンみたいですね(笑)。
齋藤:私の中では、お互いに気持ちよく仕事をするための大事なポイントです(笑)。やりやすい進め方は人によるので、日々コミュニケーションをとりながら、それぞれにとってベストなやり方を探すようにしています。
●何でも言い合える関係ですか?
齋藤:私は言ってますけど(笑)。長崎さんはそんなに言うタイプじゃないですよね。
長崎:でも齋藤さんには遠慮なく話せますね。齋藤さんははっきり言ってくれるので、同じように言っても大丈夫かなという信頼関係が、おのずとできていたと思います。
●特にチームワークを強く意識しているわけではないんですね。自然な感じで。
長崎:はい。齋藤さんは何かありますか?
齋藤:私は相手に興味を持って、仕事の合間に少しでも話しかけるようにしています。仕事上のやりとりだけだと、関係性を築くのがなかなか難しくて。相手の人となりを知りたいので、プライベートについて聞いたりします。自分のことは話さないんですけどね(笑)。
●それでうまくまわることも沢山ありますよね。
齋藤:「ここまで聞いても大丈夫かな?」と探りながら話しかけますね。そうすると相手に愛着を持てて、その人が大変そうなときに私も一緒に頑張ろうと思えるので。
長崎:齋藤さんは話しかけるタイミングが上手です。僕が忙しくて余裕のないときには話しかけてきません(笑)。
齋藤:基本的にはみんな手いっぱいの中で仕事をしていると思うので、タイミングは見ています。
●長崎さんは齋藤さんがついてくれて、変わりましたか?
長崎:負担が大幅に減りました。
齋藤:おっ!
長崎:スタートアップのやり方では、会計をかためてからアシスタントさんに申告書の作成をお願いするんですけど、僕は会計をかためるところから齋藤さんに教えていたんです。だから丸投げしても精度高くやってくれるので、僕は非常に助かりました。
仕事のこだわり
――まずは自分で1回入力してから、アシスタントさんに会計入力をお願いする(長崎)
●仕事でのこだわりはありますか?
齋藤:自分に時間や労力を割いてもらった分、ちゃんと吸収して返せるようにすることです。そして教わったことを新しい人にも伝えられるように意識しています。次の人が少しでもスムーズに入れるようにしたいですね。
長崎:僕は残業する前提で仕事をしないことと、まずは自分で1回入力してから、アシスタントさんに会計入力をお願いすることですね。
齋藤:そうそう!
長崎:僕が何もわからない状態のまま渡すと、僕に聞かれても答えられないんですよ。明確な答えを示せないと、アシスタントさんも困ってしまうので、処理の仕方を自分に落とし込んでからお願いするように心がけていました。
●すごく丁寧なんですね。
齋藤:はい。引き継ぎの際は、まず長崎さん自身が以前入力していたアシスタントさんから習って、理解した上で私に教えてくれました。長崎さんに質問すれば解決できる状況にしてくれたので、やりやすかったです。
●素晴らしいです。
齋藤:スルーしようと思えばできる部分なのに、長崎さんはきちんとやってくれていました。
長崎:最近は忙しくて、細かくできていませんが…。
齋藤:真摯な姿勢が見えるだけでも、アシスタントとしては嬉しいですね。
●一緒にお仕事される中で、印象に残ったことはありますか?
長崎:齋藤さんに消費税の短縮業務をお願いしたときに、入力から申告書作成まで、僕はほぼノールックで進みました。でも齋藤さんはしっかりやってくれたので、「ちゃんと教えてよかったな」と嬉しかったです。教えた分応えてくれるので、非常に教えがいがあります。
齋藤:長崎さんは“教える”ということに重きをおいて接してくれたので、それに応えたいと思ったし、やりがいもありましたね。
●アシスタントも色々なお仕事ができたり、ステップアップできる環境ですか?
齋藤:やる気があればどこまででもできると思います。私もまさか申告書を作れるようになるなんて思いませんでした(笑)。
長崎:すごい環境ですよね。
齋藤:なので変化することに後ろ向きだったり、“アシスタントの仕事はここまで”という固定観念が強いと大変だと思いますね。会社自体が変わっていくように、社員にも常に成長と変化が求められます。
●齋藤さんは、根を詰めて葛藤しながら働いた経験があるそうですが、スタートアップではどうですか?
齋藤:今は数字とにらめっこするのではなく、数字を通して人と働いている感覚ですね。数字よりも人の方が好きなんです。日頃から周りの人たちとコミュニケーションを取ることで、必要なときにサポートし合うこともスムーズにできますし、それぞれに挑戦をして成長していける環境なので充実していますね。
今後の目標
――変化に対応できる、柔軟性がある人と働きたい(長崎)
●今後チャレンジしたいことや、目標を教えてください。
長崎:目の前の仕事に励みながら、お客様により良いサービスを届けられるように、日々成長し続けていきたいですね。
齋藤:私は向上心と好奇心を大切に、ユーモアのある日々を送ることが目標です。あとはコロナ禍が落ち着いたら、またトルコに行きたいですね。色々な価値観に触れて学んで、どこか一点の価値観に染まらないように自分自身を調整できる場所が、私にとってはトルコなので。
●素敵ですね!最後にこれから応募される方へ一言お願いします。どんな人なら歓迎ですか?
長崎:前職のやり方にこだわらず、変化に対応できる、柔軟性がある人ですね。
齋藤:私は次の4つです!
●そのまま使わせていただきます(笑)。しっかり考えてきてくれたんですね!
長崎:こういう丁寧なところが齋藤さんらしいなと思います。
●本当ですね。長崎さん、齋藤さん、ありがとうございました!
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弊所は2015年に設立し、設立前後の企業のスタートアップを中心に、
経営支援を行っています。 2017年には社労士部門を設立し、お客様に
税務・会計だけでなく、労務分野でもサービスを提供できる体制が整いました。
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